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生意気

「好きを仕事」にするメディア構築。自己啓発ネタから社会情勢、自動車業界、趣味である音楽、漫画のことを発信します。日々精進。

人の心をうまく写し出す。『特別のEGOIST』の雰囲気が好き

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僕は元々自動車整備士をやっていたんですが、職場環境に耐えられなくなりその道を退いてしまいました。

 

それでも未だに僕は自動車が好きですし、別にそれを仕事にしなくても、色々と関わってはいます。

 

そもそも僕が車を好きになったきっかけが、『湾岸ミッドナイト』という漫画がきっかけでした。車好きなら必ず読んだことがあると言える楠みちはるさん原作の漫画です。

舞台は首都高を舞台に、悪魔のZと呼ばれる車とその車の乗り手、主人公・朝倉アキオを中心に繰り広げられる車漫画の王道。

 

よく比較される作品に『頭文字D』がありますが、また違った雰囲気が楽しめる作品です。

 

特別なドライビングテクニックや峠をガンガン攻めるというバトルではなく、バトル中の対話が、この作品の魅力でした。

この作品はキャラクター一人一人の心理描写がしっかり描かれ、何故自分は走るのか?何故自分はこの車に魅せられているのか?が細かく描写されており、人と車の関係性がより強く描かれています。

 

僕はこの作品の独特の雰囲気や、街と人と車という当たり前の風景を魅力的に引き出す『湾岸ミッドナイト』がとても好きでした。

 

やがて連載が終了し、続編もいくつか経た後、この『湾岸ミッドナイト』という物語は完結しました。

 

そして新しく連載された作品『特別のEGOIST』が始まりました。

 

こちらは車に焦点を向けたものでなく、妖異サスペンスを謳っています。

ただやはり、著者の楠みちはるさんが車好きなだけあり、ものすごい濃く車がフューチャーされています。

 

今回はそんな現在連載中の『特別のEGOIST』について紹介させていただきます。

 

 

ー人とはエゴの塊であるー

楠作品に共通して言えることだが、人の人生を説いた描写が非常に多く、それによりキャラに魅力が出るものが多いのである。

 

「世の中は嫉妬の上で成り立っている」

 

主人公がかつて書いた小説の冒頭で語られたセリフではあるが、こう言った言葉の一つ一つが、すごくこの作品に深みを出す。

 

フリーライターの主人公・神木トオルが22歳の誕生日に出会った占い師の老婆から、「名刺を100枚作り、1枚を手元に残し99枚を配りなさい」と告げられた。 その20年後から物語は始まる。

 

神木が過去に発表した小説が主な軸となり、それに関与した北村仁という人物が絡んでくる。

 

この人物描写が非常に逸材で、人の持つエゴが存分に出た作品である。

 

この漫画はあくまでフィクションと言っても、楠さんが描く人は、非常にリアリティを含み、魅力を持たせる。

この北村仁という人物は専ら悪役的ポジションであるものの、その悪役っぷりには、人間がさらけ出せずにいた本性が写し出されている。

 

言ってしまえば復讐物語で、今のところ進んでおり、それに伴い不思議な力を持った少女が登場する。

 

美咲マリという少女で、この子は不思議な霊能力のようなものを持っている。

 

今まで車漫画ばかりを描いていた作者にしては珍しい展開である。

 

ただ、今までの作品同様、人物描写が逸材なため、従来のファンでも楽しめるはずだ。

 

楠さんお得意の人の心理をうまく描いた作品という点で、僕はとてもこの作品が好きなのである。

 

作者はフラットな人物を描くのも得意だし、歪んだ人を描くのも得意である。

 

主人公が先の占い師の老婆に称された「欲望の取次人」という言葉がどう絡んでくるか、今後見ものである。

 

 

アディオス。