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生意気

元・自動車整備士が綴るブログ

自動運転はまだ過信しすぎない方がいい。完全実装まではまだ先か?

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昨今、自動車業界では、自動運転の開発に力を入れている。

 

昨年暮れに、日産自動車から販売開始された「セレナ」がプロパイロット技術により、国内初の自動運転車として注目を集めた。

 

海外ではテスラが製造するEV車「モデルS」に自動運転システムが搭載されている。

 

各メーカーがこぞって自動運転に力を入れているのには、それなりの理由がある。

 

まずは渋滞の緩和。

渋滞の主な原因として、走行中にドライバーがちょっとずつブレーキを踏むことにある。

先頭車がブレーキを踏むことで、後続車もブレーキを踏み、そのまた後ろもブレーキを踏む。これにより次第に後ろの方では車が止まるというのが主な原因だ。

車間距離を約40mとることで、渋滞は緩和されると言われているが、操縦するのが人間なので、それは到底難しい。でなければ今頃渋滞など起きはしない。

そもそも、信号の無い高速道路などで事故でも無いのに渋滞が発生するのはおかしい。

もっぱら渋滞の原因は人間だと言える。

 

これが自動運転になればどうなるか?

 

自動車に搭載されるセンサーにより、適切な車間距離での走行が可能になる。

 

そうすれば自ずと渋滞はなくなると言われているが、完全な自動運転に切り替えるには、道路のインフラが必要になってくるが、それはまだ当分先かもしれない。

 

次に事故の軽減だ。

これが完全なるAIによる自動運転ならば、先と同様センサーや、赤外線センサー、ミリ波レーダーの搭載により、グッとその安全性は高まるはずだ。

 

しかし未だこの自動運転はあまり世間に浸透しそうにも無い。

 

理由は技術不足による事故だ。

事故を減らすための技術であるはずが、逆に事故を起こしてしまっているのが現状。

 

まだまだ自動運転車の普及は先になるのだろうか?

 

 

 

ー完全な自動運転ではないー

 

これは国産車初の自動運転技術が搭載された日産「セレナ」の事故例だ。

www.sankei.com

 

国内自動運転車の先陣を切ったこの車両だが、実はいくつか事故を起こしてしまっている。

原因は「衝突被害軽減ブレーキ」によるもの。

エマージェンシーブレーキとも呼ばれるこの装備は、他メーカーの車でも装備してある。例えばSUZUKIのワゴンRがそれだ。

 

この機能は、車両前方に搭載されるフロントカメラで、前方の車両や人を検知し、一定の距離までブレーキが踏まれなければ自動で止まるというもの。

しかしこの日は、悪天候時の走行だったようでうまく検知できなかったとのことである。

これでは完全な安全装備だとは言えない。

 

日産は独自の技術力を生かし、国内でどこよりも早く自動運転車両を販売させた。

おそらく実験的な意味合いや、標準装備させるための生産コストの減少を狙ってのことと思う。

 

僕も一度、このプロパイロットに乗る機会があり、体感してみたが非常に怖いというのがファーストインプレッションだ。

 

プロパイロットについて簡単に説明する。

アクセル、ブレーキ、ステアリングが自動で制御とあるが完全オートという訳では無い。

まず、ステアリングに搭載された「プロパイロットスイッチ」をONにする。

その後、走り始めてから「セットスイッチ」を押してプロパイロットが開始されるのだが、確かセットを押して完全にプロパイロットが機能するには30㎞/h以上からだった気がする。

 

これを一般道でやろうとすると非常に恐怖感を伴う。アクセル操作がいらなくなり、スイッチで車速を調整する形なので、奇妙な乗り心地だった。

 

日産自動車のサイトにも書いてあるが、このプロパイロットはあくまでドライバーを支援するためと注意書きされており、高速道路などの使用を推奨している。

 

自動運転というのはあくまで謳い文句だ。

 

そして続いて冒頭の自動ブレーキであるが、これに関しては完全に過信しすぎない方がいい。

前提に悪天候などによる視界の充分でない状態での使用が危険であれば、晴天時でもそこまで信用できない。

 

これも試してみたが、実験的に公道で試してみようなどとは思わない方が良い。

それなりに速度が出ていなければ自動ブレーキは機能しないし、結構ギリギリまで近づかなければ自動ブレーキは効かない。

僕も前職の都合で、この自動ブレーキを体感してみたが、相当近くまでそれなりのスピードで突っ込まなければいけないので、これも非常に怖い。

うまく止まりはしたが、その前に自分で踏みそうになった。

 

ちなみにプロパイロットも自動ブレーキも、自分で操作を始めたら、そこでキャンセルになり、作動しなくなる。

なので、使い分けなど非常に難しいと思われる。

 

 

ー自動運転はいつから可能になるのか?ー

 

自動運転に早くも手を出した日産自動車は、2020年には一般道でも自動運転できる車の発売を目指している。

 

自動運転車には、その基準を満たすごとにレベル分けされた段階が存在している。

 

レベル0…自動運転の無い一般的な車

レベル1…自動運転など先進運機能をもつ

レベル2…複数の先進機能を連動させてドライバーが一定の制御を車に委ねることができる

レベル3…全く関与せずに自動運転可能だがいざという時の人間の制御は必要

レベル4…目的地を設定するだけで完全に自動運転可能

 

 参照:トヨタや日産の「自動運転車」 いつから乗れる?|出世ナビ|NIKKEI STYLE

 

日産はあと3年あまりでこのレベル2までを目指すと言っている。

 

一般的に自動運転として認知されているレベル4まではまだまだ時間がかかることだろう。

 

僕の見解だが、完全な自動運転に移行するには、国の認可による道路のインフラが必要と思われる。

これはどういうことかというと、今の技術でこそ、車両にセンサーやカメラなどの装備を搭載しているが、それが充分進歩した時、次は道路内に車両と連動するセンサーなどの埋め込みが必要になるのでは無いかと思われる。

 

車両と道路がセットになり、目的地までのルートを完全に制御することで、渋滞緩和も交通事故もなくなるはずだ。

 

 

ちょうど、こんなイメージ。

 

これは中国の大手宅配業車の仕分け工場内の様子だが、これにより人件費は相当数削ることができ、生産性も上がったとのことだ。

日本も全部これにすれば良いのに。

導入コストとか考えたら、人を雇うより全然安上がりだ。

そもそも現状の流通の形自体を変えるべきだとは思う。

 

 

この完全実装までにはまだまだ当分先かもしれない。10年後とかの話しかもしれないが、あと3年で一段階あげることを考えたら、妥当だと思われる。

あとは各メーカーが自動運転車両を出して、生産コストを下げていくしかない。

 

 

 

ー今の自動運転の現状ー

現状で言うと、人間による操作が9割、自動運転1割といった印象。

そもそも日産のプロパイロットが高速道路推奨と言われている時点で、一般道での使用は避けるべき。

プロパイロット自体まだオプション品なので、これが標準装備されてからが本番だ。

 

アメリカだと昔からクルーズコントールという、自動運転的な機能はあった。

これも設定した車速で走り続けるもので、実質こちらが自動運転の先駆けと言える。

だがこれはハイウェイの多いアメリカだからこそ必要ではあるが、やはり日本での自動運転のキャズムを超えるには最低でも一般道での自動運転が可能にならなければならない。

 

 

今、新型セレナの購入を検討しているかたは、過信はしないでください。

家族で出かける時など、高速道路での使用には大変便利ではありますが、追突緊急時以外での自動ブレーキの実験も避けた方が良いです。

 

やってみたくなる気持ちはすごいわかりますが(笑)

 

何はともあれ、日産には頑張って欲しいものです。

やるね、日産ではないですが、さすがの技術の日産。

 

GT-Rが好きなだけに、期待はしています。

 

 

アディオス。